ネット情報。昨今「今ここ」という言葉がよく聞かれるようになっている。その牽引役はマインドフルネスだろう。しかし、「今ここ」に集中するとは実際にどういうことかはなかなか分かりづらい。
「今ここ」に集中するとは「思考」から抜け出し、「現実」や「身体」に意識を向けることである。「今ここ」でない「過去・未来・どこか」にいる状態は、全て思考によって生み出されている。反対に、現実や身体は今ここにしか存在しない。だから思考から抜け出し、そこに意識を向けると人は「今ここ」にいることができるのである。「現実」とは五感を通して皮膚の外で見えるもの・聞こえるもの・感じられるものである。「身体」とは皮膚の内側で感じられるもの(感情や直感を含む)である。マインドフルネスではこれらのものに意識(気づき)を向ける。そうすると人は「今ここ」にいることができる。では、なぜ「今ここ」に集中することが重要視されているのだろうか? 「現代人の不安が減る」からである。人の悩みは全て思考が生み出している。現実はただ現実として存在しているだけだし、身体に快・不快はあるが、それはその時のものであって、悩みではない。思考から抜け出し「今ここ」に集中することは、悩むことをやめ、不安を軽減する効果がある。マインドフルネスは「ストレス低減法」とつけられることがあるが、それはまさにこの理由である。また、「今ここ」にいると存在感やつながりを感じることができる。
このように書くと、思考に入ることが悪いことのように思われるかもしれない。しかし、そういうわけではない。思考は人間が進化できた大きな理由のひとつである。問題は、思考に「偏る」ことである。思考に偏ると、人は不安が増したり、行動できなくなったりする。同様に、偏ることの問題は「身体」「現実」でも起きる。例えば身体に偏る人は、現実が見えなくなったり、思考できなくなったりするので、社会からズレてしまいやすい。また、現実だけに偏る人は、思考ができなかったり、身体(特に感情)が分からなくなってしまうので、反応するだけの人になりやすい。こういう人は「自分の頭で考えよう」とか「自分の気持を大事に」と言われたりする。重要なのは、バランスを取っていくことである。とはいえ、現代人のほとんどは思考に偏っているので、「今ここ」に集中することが重要である可能性が高いのは事実である。
バランスを取るというと「全てを同時に」と捉える人もいるかもしれないが、そうではない。人の気づきは1箇所ずつにしか置くことができない。だから実際にやることは「同時に気づく」ではなく、「気づきを高速で回していく」である。これはスポーツで考えると分かりやすい。テニスプレイヤーはまずボールという現実を見て、それに対して直感的に身体を動かす。そして時々「このボールは手前に落とそう」と思考したりして、プレーを進めていく。これはあまりに早いため同時に行っているように見えるが、実際には高速でまわしている。だからボールを見すぎると動けなくなるし、動きすぎているとボールが見えなくなるし、考えているとどちらもできなくなる、ということが起こる。思考していると動けなくなるので、思考は時々に抑えて、基本は現実や身体に従っているというのが実際である。現実と身体思考のバランスには、人によって癖がある。
【今日の1日】晴。5時起床。家事一般。情報by新聞・TV。サイト運営。SNS受発信。朝食。買物。調理(トマト煮込み)。昼食。執筆。移動準備。新中野-箱根峠。夕食。阪神タイガース観戦。就寝。(一言)箱根峠20:30到着、24℃。
【INPUT】(日経新聞) (WSJ) (YouTube)(読書)自律性を整える。Tarzan 特別編集
【OUTPUT】マンダラチャート維持
