2拠点生活をしていると、時々、それぞれのスケジュールで数日間の別居状態になり、夫婦関係について考える機会となる。夫婦関係は、人間関係の中でも「最も特別」と言ってもいいほど、深く複雑でユニークな関係だ。①他人同士が家族になるという奇跡。。。 親子や兄弟と違って、夫婦は「生まれながらの関係」ではなく、「選び取った関係」です。まったく異なる家庭環境・価値観・人生観を持った他人同士が、意志によって家族になる。これは人間関係として極めて特異です。②人生の共同経営者・・・経済的、感情的、生活的、そして老いや死までをともにするという「人生全体のパートナー」であり、単なる恋愛関係や同居関係とは次元が異なります。たとえば子どもは巣立っていきますが、夫婦は最後まで残る関係。③時間と共に変化する関係性。。。夫婦は「恋人 → 生活の同志 → 介護や看取りの担い手」へと、段階的に関係性が変わっていきく。これは他の人間関係にはあまり見られない、時間と共に深まり変化するダイナミックな構造を持つ。④自他の境界が溶けやすい関係・・・心理的・身体的な距離が近いため、「他者としての距離感を保ちにくい」関係でもある。だからこそ、感情の摩擦も多くなりやすい。裏を返せば、最も「人間的成熟」が試される関係とも言える。⑤社会制度と深く結びついた関係。。。法律、税制、社会保障、文化的期待など、社会制度の影響をこれほど強く受ける関係は他にあまりありません。つまり、個人的な関係でありながら、極めて社会的な関係でもありる。こうした点から見ると、夫婦関係は「人間の可能性と限界」を最も浮き彫りにする、人間関係の試金石!?
また、セックスは夫婦関係を深く考えるうえで避けて通れない、本質的なテーマだ。セックスの位置づけは、人生のステージや夫婦の関係性によって変わるが、夫婦関係におけるセックスの意味を多面的に整理すると、次のような観点が見えてくる。①親密さと絆の象徴・・・セックスは、言葉を超えたコミュニケーション手段であり、夫婦が互いの存在を「受け入れ、委ね、通じ合う」時間でもある。信頼や安心感の上に築かれるこの行為は、精神的なつながりの象徴。②生殖行為から親密行為へ・・・若い時期には、子どもを授かることが中心の目的であることが多いが、年齢を重ねるにつれ、セックスは「生殖」ではなく「関係性の維持・深化」のための行為へと意味を変える。③身体の変化とともに再定義される関係・・・加齢とともに性欲や身体機能は変化するが、それに伴って「触れ合い」「肌のぬくもり」「手をつなぐ」といった、非性的なスキンシップに意味が移行することもある。これもまた、成熟したセクシュアリティの一つの形。④沈黙や距離を映し出す鏡。。。セックスが減ったり、消滅したりすることは珍しくない。それ自体は悪いことではないが、原因が「愛情の欠如」「気遣いの不足」「相手への無関心」である場合、それは夫婦関係の鏡としての警告だ。⑤個別性の尊重が必要な領域・・・セックスに対する価値観や欲求は、夫婦間でも大きく異なる。それを「どちらかが正しい」と決めつけるのではなく、「どうありたいか」を丁寧に話し合えるかどうかが、夫婦の成熟度を左右する。まとめると、セックスは「夫婦の関係性を映し出す鏡」であり、「愛情や信頼のバロメーター」にもなりうる、一種の感情のインフラ。ただし、その形は時と共に変わってよく、それをどう再定義し続けるかが、長く連れ添う夫婦にとっては大切。
【今日の1日】晴。5時半起床。家事一般。情報by新聞・TV。サイト運営。SNS受発信。朝食。原稿書き。庭整備。ゴミ捨て-隣人宅-郵便局-ガソリンスタンド-昼食-買物。夕食。ドックラン完成確認。就寝。(一言)ドッグラン、完成!
【INPUT】(日経新聞) (WSJ) (YouTube)(読書)言語の本質 ことばはどう生まれ、進化したか by 今井むつみ・秋田喜美
【OUTPUT】マンダラチャート維持
