昨夜の3人宴席@竹橋、卒サラ準備組の2人とのシニアライフについてのQ&Aをまとめておく。
①行動が大切。思考はネガティブバイアスの影響で悲観方向に傾きやすくメンタル的にマイナス。一方で、行動を起こせば無条件的に楽観方向に戻すことができ、生の手触り感覚があり次につながる情報も得られる。行動→思考→行動とキレある切り替えが重要。
②交流が大切。人類は他者と協力することで食物連鎖の頂点に立った。人間は一人ではクマにも食われる。人との協力は、幸福ホルモンが分泌される等、人間のDNAの深いところに組み込まれている。また、血縁関係以外で交流を広げるのは人間だけで、友人を通じて世界観を広げて新たなアイディアを得ている。
③自己認識が大切。日本の大企業のサラリーマンの多くは、学校・会社で55年間以上も、求められる価値観に合わせるために一生懸命だった。で、引退を機に自己認識(興味、能力、志向等)が貧弱さに愕然とすることが多いようだ。しっかりとした自己認識+自己肯定感こそ卒サラ世界の「入場券」。私の場合、このあたりの調整・切り替えに1年間を要した。
④科学的に心・メンタルにアプローチすることが大切。不安・満足感等すべては自己の心・メンタルが感じる世界。時間的余裕ができると、結局向き合うことになるのは自己の心・メンタル。自然に沸き起こる感情や思考・行動の癖は、人類学や脳科学の知見を得れば洞察が深まる/背景が理解できる。宗教に代わり科学が主導権を握るようになったのはここ1、2世紀の話で20世紀以前は、多くの人は宗教を利用してこの扱いにくい心・メンタルと折り合いをつけてきた。ただ、非科学的な教義を世界観・真理としてしまい矮小化されたファンタジーな世界・袋小路に迷い込む等宗教には弊害があった。一方、科学的知見に基づく心・メンタルのコントロールには特段の制約・弊害がなくオープンエンドで突き詰めれば個人哲学に昇華が可能だ。昨今、ブレークしたスポーツ選手(阪神タイガースの木浪選手等)の多くはメンタルトレーニングを取り入れていることがよく報道される。突き詰めて言えば「人生は心・メンタルの一人芝居」なので、この分野にうまくアプローチできれば見える世界がごろっと変わり行動が変わってくる。西洋でのマインドフルネス・瞑想ブームは「宗教によらず心・メンタルにアプローチすることが有効」との認識の広がってきたからだろう。
⑤読書・OUTPUTが大切。「キーワードが閃く→googleで検索する/AIにネット情報を総括させる→関係するYouTube等動画でイメージを膨らませる」ことが簡単に短時間でできる知的生産性の高い時代になった。ただ、最終的に、血となり肉となる深みのある知見を自己に定着させるには、さらに「読書→OUTPUT」のプロセスが必要だ。結果として、INPUT⇔OUTPUTの好循環が生まれる。
⑥夫婦関係が大切。卒サラ世界では夫婦の接触時間が増える。基礎的環境が変わることに伴い、現役時代とは違う関係性を再構築しなければならない。家事分担、言葉かけ・性交渉等のコミュニケーション、余生イメージの共有、価値観の確認・尊重等。なお、母子密着は裏を返せば妻の夫への不満のことが多く注意が必要だ。
⑦資本主義と距離をとった分野を家庭以外に広げることが大切。多くの人が資本主義(現代の宗教!)にどっぷりと浸かって、全てを貨幣(他人を利用するための道具と定義可能)で評価するという相当程度偏った価値観を持ってしまっている。また、世界中が貨幣を媒介とする同じ1つの経済システムに組み込まれており、貨幣を稼がないと生活できないというプレッシャーを受け人々は日々一瞬一瞬コスパ等効率を考えている。資本主義の社会発展力には敬意を表しつつ、また、貧すれば鈍するに留意しながらも、貨幣起点ではなく、例えば「自分の存在意義を感じること・承認欲求が満たされること」「自分が人の役に立っていると思えると」等を起点に思考・行動する分野を家庭以外にも持ちたいところ(Charity begins at home and something else outside my family!)。昨今のボランティア文化の高まりは評価できる。人との協力は、幸福ホルモンが分泌される等、人間のDNAの深いところに組み込まれているが、資本主義的な損得勘定がブレーキをかけている面がある。なお、グローバル資本主義(貨幣経済)は17世紀にイギリスから広まったもので、150人程度の集団で狩猟採集生活をしていることをいまだに想定している脳からすると想定外の世界なのだ。
⑧家計コントロールが大切。日本ではマネーリテラシー(教育が貧弱で)レベルが低く、家計コントロールは丼勘定で、一方で、お金を貯めるばかりで使うことが下手と言われる。デジタルな資産管理・家計管理ツール等を有効利用して、各家庭が独自の方法で、家計のBS、PL、CFをしっかりコントロールして死・相続を終着点とする経済生活をサポートする体制が求められる。
⑨人間の思考・行動の癖を知ることが大切。動物には個体・種族維持の本能が備わっており、生きて子孫を残すことが一義的目標だ。そのために色々な機能が備わっている。例えば感情。扁桃体(反応速度は極めて速い)には、五感が認識した情報を、それが生存に関わる重大なものであるかを一瞬のうちに評価する機能があり、感情→行動とつなげていく。つまり感情とは、扁桃体が下した無意識の評価を意識に瞬間的に伝えるメッセージ。また、感情の一種である緊張。人は何か重大な危険に遭遇した時はその場から逃げるか、それともその危険の元と対決するかという「闘争・逃走反応」という自律神経の働きがあり、 不安や恐怖に襲われると、体内からアドレナリンが分泌され、呼吸が速くなり、心拍数は増し、汗が噴き出して「戦うor逃げるか」という判断・行動を促される。つまり、緊張は戦うか、逃げるか、どちらかの準備をするための機能なのだ。もっとも、自分の心と言っても、(顕在)意識:潜在意識(無意識、ブラックボックス)=3%:97%と言わており、無意識を含む心の制御は実は簡単ではない。なお、無意識への唯一のルートは呼吸と言われており、マインドフルネス・瞑想はこのルートから無意識にアプローチする。一方で、記憶の定着のように1日経過した方が(無意識の働きで)有効なこともある。また、自らに声を出して語り掛けると(言霊で)、潜在意識(右脳?)に影響を与えられるようだ。行動面でいうと、人間は新しいもの好きで飽き性でもある。これも生きるための知恵という側面がある(新環境に向かわせる、意味の薄いものには時間をかけない)。
⑩健康への留意が大切。60才=還暦は、本格的な老後の始まり。食事+睡眠+運動+メンタル=健康、ということだ。
⑪目的・目標軸が大切。所属組織発のMust軸に代わって自らの目的・目標軸を作って運用しないと、ダラダラとした日常になる。
【今日の1日/晴】7時起床。家事一般。情報by新聞・TV。サイト運営。朝食。ブログ・エッセー書き。昼食。為替事務。銀行口座整理。買物。夕食(ふぐ鍋)。就寝。(一言)米ドル着金。口座閉鎖へ。
【短期目標=方向性】身体↑+心の制御↑(心の平穏+生きる推進、顕在意識⇔潜在意識、Must軸→目的・目標軸、人間≒脳≒心に対する洞察)+「道具+技術+知識・思考=生活・実行=習慣」↑【中期目標】INPUT⇔OUTPUTの好循環→ブログコンテンツ蓄積↑(言語力)。箱根峠宅の庭構築・利用↑(空間力)。家計認識・運営↑(数字力)。【長期目標】人生の結章:ブログ→「卒サラ@還暦してわかった人間≒脳≒心!」を出版(内省力、科学的知見を梃子に「人間の深み」を哲学する)。ファミリーツリー運営+自然と共生。【メモ】70才まで9年弱、80才まで19年弱、90歳まで29年弱(初孫28才)、100才まで39年弱。