大きな流れ

1.2万年前の農耕開始以来、人類の脳の残像と現実社会のギャップが広がってきた。当初そのギャップを埋めた(心のざわつきを収めた)のが宗教だ。また、社会制度が整っていない時代、政治は宗教を利用して価値観の方向性を整える目的で使った。現代は、制度で社会を運営するのが主流で宗教の価値観統一という役割り期待は減少した。

①農耕開始と「脳の残像」のギャップ。。。約1.2万年前の農耕革命以前、人類は狩猟採集社会で、平等で小規模な共同体に暮らしていた。農耕が始まると、定住・所有・格差・労働分業などが発生し、脳の「自然で平等な世界」への設計(狩猟採集時代の残像)と現実社会の構造とのギャップが生まれた。この「不自然な社会構造」に適応するため、人間の心は慢性的なざわつき(不安・不満・比較意識)を抱えるようになった。

②宗教の役割:心の調整装置。。。宗教はこの「ざわつく心」を鎮めるための心理的・社会的安定装置として機能しきた。死後の世界を提示して「不条理の納得」を与え、神や教義を通じて「一貫した意味体系」を提供し、共同体に共通の価値観を持たせ、秩序を維持した。言い換えると、宗教は「脳の残像と現実社会の矛盾」を物語によって統合した。

③政治と宗教:支配と秩序の連携。。。古代〜中世では、国家(王権・政権)が宗教を利用して統治の正当性と価値観の統一を図った。例:エジプトのファラオ(神の子)/ヨーロッパの「王権神授説」/日本の「天照大神の子孫」など。宗教は「心の秩序」を、政治は「外的秩序」を司り、両者が一体となって社会を安定させた。

④ 近代以降:制度社会への移行。。。産業革命以降、社会の複雑化と合理化により、宗教的価値観ではなく、制度(法・教育・経済・科学)によって社会を運営する方向へ移行した。つまり、宗教:価値観の統一・心の秩序。制度:ルールによる社会の安定。後者が主流になったのが近代社会(18〜20世紀)。

⑤現代の課題:再び「心のざわつき」へ。。。制度社会は効率的ながら、「意味」や「心の安定」を与える仕組みは弱い。そのため現代人は、宗教に代わる形で、哲学・心理学・スピリチュアル・マインドフルネス・自己探求などを通じて、再び「心のざわつきを鎮める道」を模索している。

【今日の1日】晴。5時起床。家事一般。情報by新聞・TV。サイト運営。SNS受発信(含むブログ)。オイルうがい+白湯+朝ヨガ。朝食。料理(出汁)。夫婦ゴルフ(含む昼食)。夕食。就寝。(一言)ゴルフはメンタル面の影響が大きいスポーツだ。

【INPUT】(日経新聞) (WSJ) (YouTube)(読書)心配事の9割は起こらない 枡野俊明

【OUTPUT】マンダラチャート維持

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