昭和のサラリーマン

なぜ昭和サラリーマンは家庭に居場所がなくなるのか(構造的問題)? 役割が「会社100:家庭0」になりがちだった。家庭内の意思決定は妻(主に昭和の専業主婦)が担い、夫は不在。夫婦で積み重ねる共同体験が圧倒的に不足。コミュニケーションのチャンネルが会社に最適化。論理、指示、問題解決型(ピラミッド式)。家庭で求められるのは感情共有、共感、柔らかさ(川の流れ式)。使う脳が違う。退職後は「家で浮く」現象。妻の生活リズムの中に夫が突然入り、摩擦が起こる。夫自身が「自分の役割の喪失」に戸惑う。

この構造を理解したうえで、再構築すべきは「関係性そのもの」。再構築の原則:夫婦関係は共同プロジェクトである。■原則1:目的の再定義(ミッション刷新)。昭和サラリーマン夫婦は「子育て・稼ぐ」が長期ミッションだった。子育て終了・退職後にミッション空白が訪れる。新しい共同ミッションを作ることが最優先。例:「健康長寿を二人でつくるプロジェクト」「旅と食を人生の中心にする10年構想」「老親の最終章を穏やかに支える」「人生後半を味わう共同体にする」。 ポイントは、夫婦の人生曲線を同じ方向に向け直す。■原則2:感情のチャンネルに切り替える(会話のOSを入れ替える)。昭和夫はロジックOS、妻は情緒OS。このOSの違いがすれ違いの根源。週に1度でいい、「感情の棚卸しミーティング」を導入。話す内容はシンプル。今週うれしかったこと。今週しんどかったこと。相手への感謝。来週こうしたいこと。これだけで夫婦関係は劇的に改善する。妻が一番求めているのは心の共有。■原則3:家庭内の役割更新。退職後の典型的失敗はこれ:夫が家事の応援団のままで、プレイヤーにならない。妻は「邪魔ではないけど助かってない」という評価に。おすすめの役割再構築。夫が得意・好きになれそうな家事を担当(料理、買い出し、掃除)。家計計管理を情報共有型にする(家計のBS/PL/CFを二人で見る)。夫が「家庭のPM(プロジェクト・マネージャー)」になる。特に料理は効果絶大。妻にとって「夫が食の主体になる」ことは安心と喜びの源泉。■原則4:小さな共同体験を積み増す。昭和サラリーマンに決定的に欠けているのは、「夫婦で一緒に積み重ねた記憶」。まずは軽い体験からでいい。毎週の散歩。一緒に料理。ミニ旅行(1泊でOK)。季節行事を二人でつくる(家でのお花見、紅葉、おせち)。この「小さな共同体験」が、夫婦の「つながりの筋肉」を再び鍛える。■原則5:夫側の内的変容が最も重要。夫婦は合わせ鏡。夫が変われば、関係全体が変わる。特に大切なのは以下の3つ:自分軸の確立(他人・会社軸 → 自分軸)。心の余白・余裕を持つ(余裕が関係性を柔らかくする)。感情のメタ認知・自己客体視(怒りや苛立ちを即反応しない)。

再構築を成功させる「90日ロードマップ」■ STEP 1(1〜30日):会話の質を変える。毎日1回、妻への短い感謝を言う。ロジック説明を半分にし、共感を倍にする。妻の生活リズムに介入しない(観察フェーズ)。■ STEP 2(31〜60日):家事・共同体験の導入。得意な家事を自分領域として確立。週末に1回、軽い共同体験(散歩、ランチ)。家計や健康の話題を未来志向で共有。■ STEP 3(61〜90日):新しい共同ミッションの作成。「これからの10年をどう過ごす?」と話を切り出す。二人の価値観や願いを対話で整理。一つのテーマを定める(旅行、健康、食、空間づくり 等)。

【結論】 昭和サラリーマン夫婦の再構築は再恋愛プロセスである。若い頃の恋愛は刺激と未知だが、シニア期の夫婦再構築は、熟成された安心感 × 新しい共同行動= 人生後半最大の幸福源泉となる。

【今日の1日】晴。5時起床。家事一般。情報by新聞・TV。サイト運営。SNS受発信(含むブログ)。オイルうがい+白湯+朝ヨガ。朝食。ChatGPT対話。昼食。ChatGPT対話。9人宴席@吉祥寺。就寝。(一言)9人同期会で、半分以上の人が「家庭で居場所がない」問題を抱えていた!

【INPUT】(日経新聞) (WSJ) (YouTube)(読書)心配事の9割は起こらない 枡野俊明

【OUTPUT】マンダラチャート維持

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