1日1題でブログを書いて約半年間経過。どうにかネタ切れを起こさずにやってこれた。さて、どんな分野の思考・知識が深まった? 9月末に退職して年内はリセット期間。その期間を利用して、今まで気になっていたがまとめ切れてなかった各種大局観をそこそこ自分の言葉で語れる様になったかも。今までは(主にお金を意識した)「効率」重視の生き方とすると、シニアライフで求められるのは(主に見識を意識した)「深度」だとも感じる。そのためには、人から学び、経験から学び、本から学び、このブログ等を通じてまとめ上げていくという方向性/方法論は見えたかも。
<歴史・人類史> 250万年前ほど前に初めての人類が現れた。7万年ほど前に現れた新人のホモサピエンスが、他の人類を絶滅に追いやり食物連鎖の頂点に立ったのは1.3万年前。その後、ホモサピエンスは1.2万年ぐらい前から始まった農業革命(←狩猟生活)でその勢いを加速させ、17世紀以降の科学革命で更に加速度的に今の文明を築き上げた。「ホモサピエンスが食物連鎖の頂点1.3万年間」÷「人類の歴史250万年間」=0.52%≒7分間in1日24時間。
<脳科学> (通常、生物の進化は、かなり長時間をかけて起こるが)この文明の発達は、人類史を1日とするとほんの数分間の出来事でなので、進化/遺伝子が追いつけるわけがなく、人間の心身は、ほぼ狩猟(食うか食われるかの)生活(農耕生活の200倍超の期間)の時のままだ。具体例として、人間は、1日6万回も思考しており、そのほとんどが、自らの意志キックではない自動的な思考・感情で、しかも、その8割はネガティブなものであることをあげることができる。これは、250万年にも及んだ狩猟・採集時代にすり込まれた脳のクセと思えば納得感・妥当感がある。食うか食われるかの生活では、起こった状況に事後的に反応していては対応が後手にまわりやられる・殺されるリスクが高くなる。将来の特に悪いシナリオを色々と想定して心身の準備しておいた方が生存確率が高まる(そのような遺伝子が生き残ってきた)。最終的な記憶自体も想定・仮説をベースにするようだ。具体的には、人は、周囲の状況がどう展開するかについて事前に脳が色々と想定・仮説を作り、実際に感覚器官が受け取った映像・音声の情報を想定・仮説と比べ、 想定・仮説が間違っていたところのみ修正して現実として脳に記憶している。
<人間観> 人間は、①動物として遺伝子にコントロールされている基本部分(個体・種族繁栄)と、②250万年におよぶ狩猟・採集時代にすり込んだ部分(食うか食われるか的生活、最大150人のコミュニティーで協力的・平等的な生活、利用道具・手段のレベルアップ)と、③農業・牧畜を開始して以降の文明(食物連鎖の頂点、生産余力・人口増加、富の蓄積・格差、分業≒貨幣社会、大きなピラミッド組織運営、加速度的変化、学校教育、精神世界←狩猟・採集時代に神の概念・宗教なし)で人工的にコントロールしている/されている部分がある。「人間は複雑」と言われる所以だ。具体的には、①に対応して、遺伝子は種族繁栄の為に個体を競わせる様に仕向けている(発展の原動力。スポーツに親近感)。②の中で人間は(最大150人のコミュニティーの中で)他の個体と高いレベルで協力して成果(マンモス捕獲等)を得ることを学んだ(他人の心が読める、共生、他利発想)。つまり、人は①競い合うと同時に②協力もする。
<精神世界> 狩猟・採集時代に神の概念や宗教が存在しなかったことは特筆に値する。一方で、人間は現在、前述の③の環境(脱食うか食われるか、余裕but経済格差、全体把握が難しい大組織運営・分業社会化、教育・文化による文明継承、宗教等精神世界←脱食うか食われるかで余裕があるがゆえに、心の置き所に困っている)の中で生きている。実際に、脳が想定する狩猟・採集時代に比べて現代社会の安全度は高く「心配事の97%は起こらない」と言われている。旧統一教会の問題で「不安を煽って献金要求・高額品購入要求」が問題になっているが、まさにこの人間の「心配性癖」を悪用しているとも言える。多くの宗教は17世紀以降の科学革命以前にルーツを持つこと、また、特に21世紀以降の脳科学の発展を踏まえれば、現代人は「既製服」である既存宗教(レガシー)で安易に精神世界を満たすのではなく(信仰の名のもとに思考を停止し、精神世界の独自開発を放棄するのではなく)、最新の脳科学の知見を最大限取り入れて、各自が独自の個人哲学・精神世界を確立すべきだ。ブッダは「苦しみは心が生み出す」言ったが、脳科学的に言えば、単に脳の癖とうまく折り合いをつけましょう言っているにすぎない。要は、脳とどう折り合いをつけるかが精神世界のポイントなのだ。その(過去の)ソリューションのひとつが宗教であって、多くの宗教はその歴史と神秘性を匂わせながら、その有効性を演出してきたが、脳科学をはじめとする科学の発展を前に以前の輝きはない(単純な例として、昔、稲妻は怒れる神の鉄槌だと信じられていたが、雷雨の時の凧揚げ実験で稲妻はただの電流だと判明)。「既製服」である既存宗教は科学発達前の昔の人の知恵として参考程度にして、最近の脳科学の知見を梃に、シニア各人は独自の個人哲学・精神世界の確立に挑戦すべきである。難しい話ではない、科学的知見に基づく脳制御方法for心の平静の確立だ(ブッダの着想と同じながら、我々には脳科学の知見という武器/飛び道具がある)。日本人は、一般に、八百万神を生んだ気候風土の中で、歴史を通して蓄積された生活の知恵なのか「宗教とつかず離れず」と曖昧な宗教的態度をとりながらも「宗教心」を総じて大切にする(一部の人を除き、深入りはしないが意識はする/参考にするイメージ。開祖・教義・救済の無い神道を軸に、複数の(開祖・教義・救済のある)宗教の部分を「つまみ食い」しているイメージ)。精神世界では、脳とどう折り合いをつけるかがポイントとすると、(世界の主流である一神教から見ると奇異に映るだろうが)日本で一般的なソフトな宗教観は良い頃合いだ。
<世界観・自然観> 遺伝子が個を操作して(例えば、個を競わせて)種の保存を図っている(個が主役ではなく遺伝子が主役/シナリオライター)。生物は、環境に適応すべくゆっくりとしているが進化を続けている。人間は自然の一部。一方で、人間の意識が全てを作り上げていると言っても過言ではない(この辺りは、今、知見積み上げ中)。
<社会の方向性> 「近代日本の歴史的な盛衰には40年周期がある」説に妥当感を感じる。1865年(慶応元年):幕末の大混乱(大底、1868年に大政奉還)、1905年(明治38年):日露戦争勝利(日本が列強入り、天井)、1945年(昭和20年):第2次大戦大惨敗(大底)、1985年(昭和60年):プラザ合意(天井、長期経済低迷の起点)、で、2025年(令和7年):大底。平成生まれの若い力が広がりを持って力をつけ、そのエネルギーと創造性を起爆剤に反転。(昭和を引きづった)平成では大きな変化はなかった。(昭和を経験したことがない人が社会の主役になる)令和こそ。 新たなテクノロジーの芽が出そろって、今後、応用段階に入る。こんな時代に日本人は強い。サッカーワールドカップは日本に勇気と希望を与えた。また、昨今世界では、自由・民主・資本主義に逆行する流れ(権威主義)が勢いを増しているが、約30年前の冷戦終結以降の流れの反動で、早晩、自由・民主・資本主義が(分断・格差問題の解決が求められるが)相対的に勢いをとり戻すと見る。世界人口を切り口に外観。狩猟・採集時代、世界人口は長らく500万人程度だった。その後、1.2万年前に農業・牧畜を開始し、(生産余力を背景に)人口増加が始まり、後の産業革命以降(産業革命前夜で7-8億人レベル)、人口が短期間に爆発的に増加し現在の80億人レベルになった。今後数十年の間に100億人超でピークを迎えその後下落(大きな節目)が予想されている。
【今日の1日】7時起床。ブログ書き。朝食。朝風呂。SNS受発信。長男Sと会社運営に付き打ち合わせ。昼食。昼寝。スマホいじり・ブログ書き@ベローチェ。夕食。(一言)Apple Watchを使って、身体及び運動状況の見える化に着手している。