先の施政方針演説で、石破首相は「かつて国家が主導した『強い日本』、企業が主導した『豊かな日本』、加えてこれからは一人一人が主導する『楽しい日本』を目指していきたいと考えます」と。石破首相が「楽しい日本」とはいかなる風の吹き回しかと違和を覚えたが、その切り口は堺屋太一氏の『三度目の日本』の十八番と知って再考。確かに、経済成長だけでは幸せになれない(昨今、個人的には資本主義と距離を取ろうとしている)。昨今のウェルビーイング(健康で満ち足りた状態)ブームに代表されるように、人生の質を高め、楽しむという方向に社会が向かっているようにも見える。「人それぞれの幸せ」か。。。また、「強さ」と「豊かさ」が伴ってこその「楽しさ」だが。
「近代日本の歴史的な盛衰には40年周期がある」説によると、1865年(慶応元年):幕末の大混乱(大底、1868年に大政奉還)、1905年(明治38年):日露戦争勝利(日本が列強入り、天井)、1945年(昭和20年):第2次大戦大惨敗(大底)、1985年(昭和60年):プラザ合意(天井、長期経済低迷の起点)、で、2025年(令和7年):大底だ。確かに、日本は1865年の大底(幕末)からは「強い日本」で、1945年の大底(敗戦)からは「豊かな日本」で立ち直った。2025年が大底(バブル崩壊後の長期的低活力/停滞)で、伝統的な日本企業が「JTC(ジャパニーズ・トラディショナル・カンパニー)」と揶揄(やゆ)され、過剰なリスク回避や前例踏襲の経営が批判されていることは象徴的だ。
ただ、現実を見れば、政府の成長戦略は滞っている。石破首相率いる少数与党は、野党が望む所得税の非課税枠「103万円の壁」の引き上げや、高校授業料の完全無償化といった分配政策の調整に終始している。人工知能(AI)や半導体の投資拡大、脱炭素やデジタル化の加速、抜本的な労働市場改革(配分の原資=成長の獲得)に踏み込む余力は乏しい。確かに、成長が全てではない。正確には必要なのは「強さ」「豊かさ」+「楽しさ」(同時追求)だろう。日本で成長と幸福を如何に両立させるのか。大企業がグローバルに勝ち抜く「強さ」。地方の主要拠点への集住やサービス業の活性化で実現するローカルな「豊かさ」。モノ消費からコト消費(観光、グルメ、エンタメなど)への移行で得る「楽しさ」。堺屋太一によると、戦後の日本は安全、安心、清潔、正確、平等を保証する「天国」を官僚主導で築き上げた一方、面白みや「3Y(欲、夢、やる気)」のない社会をもたらした。「楽しい日本」の本質は画一性を排し、多様性を引き出すという点に尽きるという意見がある。個性を封じる日本型システムの諸改革は、成長にも幸福にも資するはずだ。国力を強めつつ、国民一人一人ののウェルビーイング(健康で満ち足りた状態)を高める方向に向かうか!? 少なくとも、私は、その流れを先取りしたイメージで人生を展開するぞ!
人類史で言うと、中世の閉塞感を15世紀前後にルネサンス・大航海で打ち破ったようなことが今日本に求められているのかも。
【今日の1日】晴。5時起床。家事一般。情報by新聞・TV。サイト運営。SNS受発信。朝食。庭整備。ゴミ捨て-ゴルフ練習-昼食-買物x2。夕食(ハンバーグとコーヒーゼリーを調理)。知人とLINE会話。就寝。(一言)
【INPUT】(日経新聞) (WSJ) (YouTube)(読書)殺人ザルはいかにして経済に目覚めたか? ヒトの進化からみた経済学 P・シーブライト
【OUTPUT】マンダラチャート維持
