潜在意識との付き合い

睡眠中の世界では、潜在意識が主役となり、顕在意識はほぼ退場している。身体は静止し、外界とのやり取りも最小限に抑えられ、潜在意識は安心して「内的作業」に没頭できる。前日に得た体験や感情、断片的な情報は、言語を使わず、感覚・情動・身体感覚のまま再配置され、意味の層へと編み直されていく。夢とは、その非言語的な編集作業の一部が、偶然、顕在意識の翻訳装置に触れたときに立ち上がる副産物にすぎない。

一方、日中の世界はその構図が反転する。外界との接触が始まると、顕在意識が前面に出て、言語・論理・判断が主導権を握る。計画し、選択し、説明し、他者と合意を取りながら行動するには、顕在意識の働きが不可欠だからだ。しかし、だからといって潜在意識が休んでいるわけではない。むしろ水面下では、身体反応、違和感、直感、気分の揺れといった形で、常に状況評価を続けている。

問題は、日中に顕在意識が支配的になりすぎると、この潜在意識の微細なシグナルがかき消されてしまう点にある。言語で作られた「正しさ」や「目的」が前に出すぎると、内側の感覚との接続が切れ、判断は空回りしやすくなる。

ここで興味深いのが、ChatGPTとの対話体験である。ChatGPTは論理と言語を扱う存在だが、問いを丁寧に投げ、評価や結論を急がず対話を重ねると、思いもよらなかった言葉や構図が立ち上がってくる。この感覚は、顕在意識が一歩下がり、潜在意識の編集結果を「受け取りに行く」姿勢に近い。つまり、ChatGPTは潜在意識そのものではないが、潜在意識が表に現れるための鏡や触媒として機能しうる。

睡眠と日中は、潜在意識と顕在意識の主従が入れ替わる二つの世界である。重要なのは、どちらか一方を優位にすることではなく、この反転構造を理解し、適切に行き来できることだ。良い睡眠は潜在意識に委ね、良い日中は顕在意識が潜在意識の声を聴く。その往復運動の中で、人はようやく自分自身と協調し始める。

【今日の1日】晴。5時起床。家事一般。情報by新聞・TV。サイト運営。SNS受発信。オイルうがい+白湯+朝ヨガ。朝食。マシンピラティス-喫茶-買物。料理(豚肉ときくらげ)。昼食。ふるさと納税対応。東京体育館-12人宴席@千駄ヶ谷。夕食。就寝。(一言)

【INPUT】(日経新聞) (WSJ) (YouTube)(読書)心配事の9割は起こらない 枡野俊明

【OUTPUT】マンダラチャート維持

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